【子育ての考え方】

インドでは子育てにおいて、「3歳までは神様のように、3歳から16歳までは召使いのように、16歳以降は友達のように育てなさい。」ということわざがあります。
このことわざの通り、インドの人々は乳児を丁寧に大切に扱います。
祖父母がベビーマッサージをする習慣があるほどです。
乳幼児はカパが増大しやすく、薬剤などの外部刺激にとても敏感な時期です。
しかし、丈夫に成長するためには、鍛えることも大切だとされています。
アーユルヴェーダ子育てにおける重要なポイントをピックアップして解説します。
母乳育児
アーユルヴェーダでは、当たり前のように母乳育児が推奨されています。
その理由は、母乳にはオージャスがたくさん含まれており、乳児の免疫機能を向上させる力があるからです。
現代医療においても、初乳には免疫機能を高め成分が含まれていると立証されています。
ベビーマッサージ
生後2週間くらいからは、オイルを使ったマッサージが乳児に良いとされています。
前にも述べたように、インドでは祖父母がマッサージを行うほどです。
乳児に触れることにはとても意味があります。
大人はエネルギーをもらうことができ、乳児にとってもオキシトシンや成長ホルモンの分泌があり、健やかな成長に非常に効果的であるとされています。
マッサージはオイルをつけて、体に触れるだけでも問題ありません。
たくさん触れ合って子育てを行うことが大切で、ふれあいの少ない子は虚弱体質になりやすいという結果が現代医療でも出ています。
マッサージを行うときには、自然由来のオイルを使用するようにしましょう。
ごま油やココナッツ油、オリーブオイルがオススメです。
薬用のオイルや刺激の強い油は避けるようにしてください。
ガルシャナ
乳児の健康トラブルで良く原因となる、カパの異常ですが、ガルシャナ(乾布摩擦)により改善されると考えられています。
実は、日本でも昔から子供の健康のために乾布摩擦が取り入れられてきました。
小児ぜんそくや気管支炎などはカパの異常により発症します。
カパを鎮めるためには、体毛と反対方向にマッサージすると効果的です。
おなかと背中は縦・横に、手足は体に向かってマッサージするようにしましょう。
生活習慣と運動
子供にとって、早寝早起きはとても重要です。
成長ホルモンの分泌される時間にしっかりと寝て休息し、適度な運動を取り入れて身体を動かすことは、健康な体作りの基本です。
先ほど述べたことわざにもあるように、子供は3歳から16歳は召使いのように厳しく育てるようにしましょう。
しつけは根気よく行うことが大切です。
周りの大人が一貫した毅然とした態度で正しい行いを教えてあげましょう。
また、適度な運動として、ヨーガを取り入れることもオススメです。
早起きをして、ヨーガで毎朝スッキリ体を動かすと1日がすがすがしく始められるでしょう。
ヨーガで体を動かし、表現することで感受性も高まります。
ただし、幼児期はまだ骨の作りが完成していないので、無理なポーズをとらないように注意しましょう。
昼寝

まだ体力の少ない子供にとって、昼寝はとても大切です。
昼寝中にも、夜と同じくらいの成長ホルモンが分泌されているといいます。
遊びたくてなかなか寝たがらない子供も、遊びのリセットの気持ちも込めて、昼寝をしっかりさせるようにしましょう。