アーユルヴェーダにおいて、「美」とは健康の延長線上にあるものだと考えられています。
健康的な人の肌はつやがあり、いきいきしています。
反対に、乱れた生活を送っている人は、肌が荒れていることが多いですよね。
このように美しくなるためには、まずは健康的な暮らしをすることが一番なのです。
スキンケア

肌の状態は、健康のバロメーターです。
アーユルヴェーダでは、肌は臓器の状態を映し出すといわれています。
ですので、肌をきれいに保つことは、臓器から美しくなることと同じなのです。
また、人間は肌からもさまざまな物質・養分を取り入れます。
体内のバランスが乱れているとき、肌から不足している物質を取り入れることで、バランスを保つことができます。
ハーブ洗顔
アーユルヴェーダでは、ハーブを使用して洗顔を行います。
ハーブを練ったものを顔に乗せ、やさしくマッサージ、その後洗い流すというシンプルな洗顔法です。
それぞれの体質にオススメのハーブと材料がありますので、参考にしてみてください。
- ヴァータ:カモミール・ラベンダー・ローズマリーなどをオートミールで練ります。
- ピッタ:ラベンダー・ローズなどをスキムミルクで練ります。
- カパ:ネトルやユーカリを目の細かい塩で練ります。
また、これらのハーブはパックとしても使用できます。
顔に適量を乗せ、10分前後そのままにしましょう。
時間がたったら顔をきれいにふき取ります。
ヘッドマッサージ
インドでは、頭皮の健康は艶やかな髪に不可欠であると考えられています。
頭皮を健康に保つためのヘッドマッサージは、母から子へと代々受け継がれ、インドの女性は日々髪の手入れをしています。
髪質
- ヴァータタイプ:暗い髪色・乾燥気味・枝毛が多い・量が少ない
- ピッタタイプ:赤っぽい髪色・つやがある・白髪が多い・量はふつう
- カパタイプ:黒い髪色・脂っぽい・くせ毛が多い・量が多い
頭皮は成分を良く吸収するため、口にも入れられる以下のようなオイルを使用するのがオススメです。
- ごま油(ヴァータタイプおすすめ)
- ココナッツ油(ピッタタイプおすすめ)
- サンフラワー油(ピッタタイプおすすめ)
- アーモンド油(カパタイプおすすめ)
- ツバキ油(ヴァータタイプおすすめ)
オイルのつけ方
- 綿を先ほどご紹介したオイルに浸します。
- その綿を頭頂部に乗せます。
- 呼吸を整えて、綿を頭上で絞り、油を頭頂部へ垂らします。
マッサージ方法
- 右手を頭頂部に、左手を額の上に乗せる。
- 右手は右耳のほうへ、左手は左耳のほうへ撫でながら下す。
- 指の腹や手のひらを使って、頭皮を上下に揉む。
- 首の付け根と後頭部の間の真ん中のへこみ部分(クリカティカカルマ)を強く指で押し、順番に外側に向かって押していく。
- 両手で髪を持ち上げ、ぎゅっとひっぱってふわっと下すのを繰り返す。
- オイルを落とさずにシャンプーをして毛穴の汚れをきれいにする。
入浴

入浴は体を清潔に保つだけではなく、リラックスしたり、リフレッシュしたりとドーシャのバランスを整える役割があります。
時間帯によってドーシャの優劣が異なりますので、入浴方法を変える必要があります。
朝の入浴
カパが優勢な朝の時間帯は、体がだるく、気持ちも下がってしまいます。
そんな時にはリフレッシュするための温冷浴がオススメです。
冷たい水とお湯を交互に浴びる温冷浴ですが、急に全身から始めると気分が悪くなってしまうこともあります。
40度前後の温かいお湯に浸かり、その後湯船から出て、まずはつま先から冷水をかけましょう。
そしてまたお湯に浸かり、湯船から出たら、次はひざ下まで冷水をかけます。
このようにして、徐々に上半身まで冷水を浴びるようにしましょう。
夜の入浴
夜は一日の疲れを取り、入眠までリラックスできるように、しっかりと半身浴で体を温めましょう。
腰まで浸かるくらいの量で40度前後のお湯を湯船に張り、20分前後浸かります。
しっかり汗をかいて温まりましょう。
肩が冷える方は、蒸しタオルを乗せて冷えないように気を付けましょう。
また、半身浴の湯船をビニールシートで覆い、切れ目を作ったら、そこから顔を出して簡単サウナができます。
15分くらい入っていると体内の毒素が浄化され、デトックスになりますので、オススメの美容法です。