頭痛
アーユルヴェーダにおいて頭痛にも体質と同じように種類があると考えられています。
- ヴァータ性頭痛
- ピッタ性頭痛
- カパ性頭痛
- アーマによる頭痛

基本的に、痛みが発生する場合は、ヴァータの乱れが原因ですが、ヴァータが乱れる前原因として、ピッタやカパの乱れ、アーマの蓄積が考えられるのです。
どのタイプにも共通する基本的なセルフケアとしては、睡眠をしっかり取り、規則正しい生活を送るということがもちろんなのですが、それぞれのタイプに適した、より詳しいセルフケアをご紹介します。
ヴァータ性頭痛
冷えや緊張が原因で起こる、後頭部の頭痛はヴァータ性頭痛の代表例です。
セルフケアとしては、ヴァータの乱れを整えるヘッドマッサージ(Lesson9-1-② 参照)やシローダーラーがオススメです。
シローダーラーとは、額のマルマポイントに油を流す、インドの伝統的な健康療法です。
また、ナツメグ粉をお湯で溶いたものを額に塗るとさらに効果が高まるでしょう。
ピッタ性頭痛
頭に熱がこもり、ズキズキ鋭い痛みを伴う頭痛はピッタの乱れが原因です。
セルフケアとしては、ローズオイルを額に塗るとよいでしょう。
また、目の疲れもピッタ性頭痛の原因ですので、しっかりと目を休ませることも大切です。
コーヒーなどのカフェインを含む飲食物は避けましょう。
カパ性頭痛
何もしていなくても1日中頭が重くてズキズキするような頭痛はカパの乱れが原因です。
セルフケアとしては、ユーカリの精油を使ったスチームケアがオススメです。
やり方はとても簡単で、洗面器にお湯を張り、その中に精油を数滴入れます。
洗面器から上がってきた蒸気を顔で受け止めましょう。
また、砂糖や米、乳製品の摂取を控えましょう。
アーマによる頭痛
頭痛の痛みが頻繁に、不規則にやってくる場合は、アーマの蓄積が原因です。
セルフケアとしては、アーマを体内から排出することが大切ですので、アーマパーチャナを行いましょう。
アーマパーチャナとは、アーマを解毒するデトックスのことで、自宅でも簡単な断食をおこなうことで実践できます。
断食を行うのは1日~2日間。
実践する前の日の夜ごはんは、消化の良い麺類などがオススメです。
断食を行う日は、終日スープや果実ジュースのみを摂取します。
実践後の朝ごはんはお粥などにし、徐々に普通食に戻していきましょう。
花粉症
花粉症は今や、日本人の4人に1人が悩まされている症状です。
アーユルヴェーダでは、花粉だけに原因があるのではなく、体内のドーシャの乱れが原因で花粉症を発症すると考えます。

日本人に多いのが、春に花粉が良く飛ぶスギによる花粉症。
これは、アーユルヴェーダでは、春に増大しやすいカパの乱れが原因であると考えます。
セルフケアとしては、冬の間にカパを増大させないことが大切です。
- 春が近づいてくると、食事は腹八分目を意識しましょう。
- 乳製品や甘いものは控えめにするのが良いでしょう。
- 辛いスパイスはカパを減らしてくれるので、冬場から取り入れましょう。
- 春先には、山菜などの苦みのある食物をとると、カパの増大を抑えられます。
また、適度な運動としてヨーガを取り入れるようにするとさらに良いでしょう。
カパを減らすヨーガのポーズでオススメなのは、「三角のポーズ」や「らくだのポーズ」です。