Lesson9-1-① アーユルヴェーダにおけるセルフケア

アーユルヴェーダのセルフケアとは?

古くから「生活の知恵」として利用されてきたアーユルヴェーダにおいてセルフケアは欠かせません。
自分自身の身体と向き合い、不調をいち早く感じることで、セルフケアを行うことが可能です。

このセクションで紹介する様々なセルフケアは、どれも簡単に生活に取り入れることができます。
また、日常的に続けることで様々な不調を緩和し、体質改善に役立ってくれます。

しかし、すべての体調不良や病気を完全に改善できるわけではありませんので、セルフケアだけに頼らず、改善がなかなか見られない場合などは病院でも診てもらうようにしましょう。

また、セルフケアはどれも自分自身が心地よいと感じる範囲で行うようにしましょう。
どんなに効果のあるセルフケア方法でも、無理をして行っていては意味がありません。

ストレス

様々な情報が飛び交う現代社会に生きる私たちは、ストレスを抱えやすい傾向にあります。
ストレスは、ゼロにすることはできませんが、軽減したり、うまく付き合っていくことは可能です。
また、あまりにストレスを抱えてしまうと、肉体的な不調も発生してしまいます。

まずは、自分自身をしっかりと見つめてみましょう。そして、笑ったり楽しいことを積極的に行うようにしましょう。

瞑想するのもオススメです。
心が落ち着くアロマを利用しながら、しっかりとした呼吸法で自分自身と向き合います。
そうすると次第に気持ちが軽くなり、スッキリすることでしょう。

食事の内容にも気を付けましょう。
規則正しい食事を心がけ、気持ちを落ち着かせる作用のあるビタミンB1やビタミンCを積極的に取り入れるようにしましょう。

風邪

寒く乾燥してくるとヴァータが増大します。
風邪の諸症状である、鼻水・くしゃみ・頭痛などは、ヴァータやカパの増悪によって引き起こされます。

また、アーユルヴェーダでは、風邪の種類を4つに分類して考えます。

  1. ヴァータタイプ:頭痛がひどく、体に痛みがある。
  2. ピッタタイプ:胃腸の調子が乱れたり、鼻づまりになったりする。
  3. カパタイプ:くしゃみが良くでる。
  4. 複合タイプ(サンパティーカ):全症状が重症化して、発熱する。

どのタイプでも、風邪を和らげるにはまず、ヴァータを鎮めることが重要です。
具体的には、ヴァータの持つ性質と逆の行為を行うことでバランスを保つようにします。

  • 休息をとってゆっくり休む
  • 身体を温める
  • ショウガを温めて作ったショウガ湿布を胸や腰・鼻にのせる
  • 食事を少なくする(アグニ=火のエネルギー(消化力・代謝力)の低下を改善するため)
  • はちみつジンジャーを温めて飲む
  • ユーカリのアロマの蒸気を吸う。(お湯や加湿器を活用)

夏バテ・食欲不振

夏は消化力が落ちるため、夏バテに陥りやすくなります。
あっさりしたものが食べたくなったり、全く食欲がなくなってしまうこともありますよね。

夏はピッタの季節です。
増大したピッタを鎮めようと、冷たい飲み物を飲んだり、クーラーの効いた部屋でずっと過ごしてしまいがちです。
しかし、このような行為は身体を冷やし、さらにアグニの火を小さくしてしまいます。
出来るだけ自然の風に当たるように過ごし、常温もしくは少し温かい飲み物を飲むようにしましょう。
食事の量は食べ過ぎず、あっさりしたものを選びましょう。

ペパーミントなどの涼しげな香りのアロマを楽しむのもオススメです。
適度な汗をかくことで体力もつきますので、夏には汗をかくようにしましょう。
心身の浄化やリフレッシュにもなりますよ。