インドの家庭では、ちょっと体調が悪い時やけがをしたとき、台所にいるお母さんやおばあちゃんが、昔ながらの知恵を借りて、治療を行うそうです。
これらの風習から、アーユルヴェーダにはキッチンファーマシー(台所薬局)という言葉があります。
このセクションでは、体調の悪い時などに使えるキッチンファーマシーをご紹介します。
ただし、これらの家庭医学には限界があります。
大したことのない症状だと思っていても、大きな病気が隠れていることもありますので、症状が長続きするようであれば必ず病院に行くようにしましょう。
ドライフルーツミルク

貧血の時に役立つドリンクです。貧血はつい軽い病気であると考えてしまいますが、実は深刻な病気の一つです。
血が少なくなってしまうと、臓器を作ったり筋肉を作るための血液も不足してしまい、あらゆる病気の原因を作ってしまうのです。
いつものことだからと放っておかずに、体の異変に気付いたら、キッチンファーマシーでのケアから始めてみましょう。
作り方
前の日の夜、干しイチジクや干しブドウをコップ1杯の水に浸しておきます。
朝起きた際に、これにミルクを足してミキサーをして、温めましょう。
ショウガ湿布
肩こりや痛みのある個所にオススメの方法です。
ショウガは薬になる食べ物とされており、適度に摂取することで3つのドーシャすべてのバランスを整えることが出来ます。
ショウガを食べることで、食欲が増進され、アグニの力が高まります。
作り方
ショウガをおろし、布袋に入れます。
袋のまま温かいお湯(7,80℃くらい)の入った鍋に入れます。
タオルをショウガエキスが出たお湯につけ、軽く絞ります。
少し手で振ったりしてタオルの温度を下げたら、患部にのせてじっくり時間を置きましょう。
ビワの葉エキス

これは、飲んだり、患部に塗って使える薬です。
痛みや炎症に効くとされています。
実に注目されがちなビワですが、実は葉には様々な薬能があるとされています。
皮膚に塗ると、アトピーや肌荒れが改善されたという例もあるほどです。
まれに、アレルギーを起こしてしまう人もいるので、皮膚パッチテストを行ってから利用しましょう。
作り方
ビワの葉をきれいに洗って、2,3cm幅に細かく切り刻みます。
それを空き瓶に入れ、薬草アルコールか焼酎などのアルコールを入れます。
3ヶ月くらいじっくりと浸してエキスを抽出しましょう。(ビワの葉が茶色になるまで)
時折瓶を振ってかき混ぜるようにします。
ビワの葉を取ったら完成です。
ビワの葉湿布
ビワの葉エキスを温かいタオルに浸して患部に乗せる方法。
湿布にすることで、内臓にまでじわじわと効果を感じることが出来、リラックス効果もあります。
手順
温かいお湯の入った洗面器や鍋に、ビワの葉エキスを大さじ2ほど入れます。
そこにタオルを浸して軽く絞り、患部に置いてじっくり休みましょう。
患部に直接ビワの葉エキスを塗ってからタオルを置くとさらに良いでしょう。